会社設立の流れ of 菊井行政法務事務所

会社設立の流れ

発起人について

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 発起人とは、会社設立を企画する人のことを言います。発起人は定款を作成し、その末尾に署名又は記名押印しなければなりません。
 定款とは、会社の根本的な決まり事のことで、「会社の憲法」とも言うべきものです。
 当事務所が業務を請け負う場合、特別な理由がなければ「電子定款」という手法をとりますが、あなたがご自身で定款を作成し、認証を受ける場合には通常は従来通りの紙ベースの定款によることとなります。
 定款については、後述しますので、ここでは詳しいことは書きません。
 会社の設立方法には、「発起設立」と「募集設立」の二つがあります。
発起設立の場合、発起人は会社の設立時に株式のすべてを引き受ける必要があります。
募集設立の場合、すべての発起人が各々1株以上を引き受け、残りの株式を引き受ける人を募集します。この募集については、公募によるものと縁故によるものがあります。ただ、これから起業しようという場合は縁故募集となるでしょう。親兄弟であったり、知人友人に引き受けて貰うことが多いのではないでしょうか。
募集設立で株式を引き受けた人は、定められている期日までに発行価額の全額を指定された金融機関に払い込まなければなりません。
発起人の人数につきましては、特に制限がありませんが、1人以上は必要です。
発起人となる資格についても制限がありません。ですから自然人(人のこと)以外に法人がなることもできます。ただし、未成年者が発起人になるには、法定代理人の同意が必要です。
新規の会社設立の場合、発起設立によるものが一般的ではないかと思います。
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重要事項の決定

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 会社設立を決めたら、まずチェックリストを作成します。ワードでもエクセルでも、或いは手書きでもいいですから、次のような内容を書き入れる書面を作りましょう。
会社の商号
本店の所在地
事業目的
発起人ごとの出資額
就任予定役員の氏名・住所
代表取締役の氏名・住所
取締役の任期
資本金の額
発行可能株式総数
事業年度
実際にはこれらに肉付けをしていく必要がありますが、最初の時点ではこの位のことが決められればいいとしましょう。
 当事務所では会社設立のためのチェックリストをお渡ししています。面談の際、記載事項について丁寧にご説明いたしておりますので、ご安心ください。


類似商号調査

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 会社法では、基本的には類似商号調査の必要性はなくなりましたが、そうは言っても、同一所在地で既存の会社と同じ商号を用いることはできません。
 テナントビルには同じ所在地に同じ商号の会社が既に入居している可能性もありますので、念のために類似商号がないかどうか調べておきましょう。
 ちなみに商号について説明をしておきましょう(株式会社の場合)。
 商号というのはいうまでもなく、会社の名前のことです。商号は会社の定款で定めなければいけません。
 商号には、「株式会社菊井」・「菊井株式会社」などのように、必ず「株式会社」という文字を入れなければいけません。前に入れる場合を「マエカブ」、後ろに入れる場合を「アトカブ」などのように呼ぶこともあります。
 また、会社の一部門であるようなものは使用することができません。
 商号の文字中に、ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字その他の符号を使用することができます。
 その他、大手企業と同じ商号は使用することができませんし、不正な目的で同一商号を使用することもできません。
 不正競争防止法第4条の本文では、「故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。」と、定めています。
 つまり、「不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した」ときには、その損害を賠償しなければいけませんよ、訴訟を起こされる可能性もありますよということになります。 
 思い入れのある言葉を商号に使いたいという方がほとんどだろうと思います。基本的には、上で書いたような注意点に気をつけておけば、その範囲内で自由に決めることができます。
 前述の通り、基本的には類似商号調査をする必要性はなくなったのですが、これから設立しようとする同じエリアに同じ商号の会社があったりすると、後日思わぬトラブルに巻き込まれないとも言い切れません。
 念のために類似商号調査は行っておくべきでしょう。
 当事務所では、この類似商号調査は当事務所で行います。お客様はそのためにわざわざ法務局まで足を運ぶ必要はありません。


会社(実)印の発注

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 類似商号調査が終わり、問題がなければ会社の印鑑を発注しましょう。会社の印鑑とは会社の実印・会社の銀行印・角印・ゴム印などを指しますが、できれば法人印セットを注文しておくといいでしょう。ただ、登記の時に必要となる印鑑は「会社の実印」です。予算が取れなければとりあえず実印だけでも作っておきましょう。

 蛇足ですが、印鑑の注文はできれば法人印の製作実績の多いところの方が良いと思います。実績のないところだと、作成する印鑑を間違えて作り直したり、できあがりまでに非常に長い時間がかかったりということも時々あるようです。

 この作業はお客様ご自身で行って頂きます。ただし、お客様からのご要望がある場合のみ、実費をお預かりした上で当事務所が発注の代行を行うことも可能です。


定款の作成

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 チェックリストを元にして定款の作成に入ります。
 定款は会社を設立するときに必ず作成しなければならないもので、会社の根本規定のことです。

 定款に記載するべき事項には次のようなものがあります。

絶対的記載事項
相対的記載事項
任意的記載事項

絶対的記載事項
 定款に必ず記載しなければならない事項です。この絶対的記載事項が記載されていなければ、その定款は効力を持ちません。

1.目的
2.商号
3.本店の所在地
4.設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
5.発起人の氏名又は名称及び住所
6.発行可能株式総数

6の発行可能株式総数については、定款の認証時には不要ですが、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければなりません。ですから、定款作成時に決定しておくのがいいでしょう。

相対的記載事項
 定款上、その記載がなされていなくても定款が無効であるという訳ではありませんが、その記載がない場合には、効力が認められないという事項のことです。

1.現物出資に関する事項
2.株式会社の成立後に譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称
3.株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称
4.株式会社の負担する設立に関する費用

任意的記載事項
 記載しても法的効力は生じませんが、会社法の規定や公序良俗に違反しない限り、記載することができるという事項のことです。

1.公告の方法
2.営業年度
3.取締役・監査役の員数
4.配当金を支払う時期

 これら以外にも、相対的記載事項や任意的記載事項など、定款に記載すべき事はいっぱいあります。法律上は、絶対的記載事項が記載されてありさえすれば定款として認められる事になるのでしょうが、実務上それだけの定款というのはありません。

 また公証人によると、取締役1人だけの会社なのに、大会社用の定款を丸写しした定款を持参してきたので、補正して貰ったと言うこともあるようです。定款の作成など、分からないことは専門家にお尋ね下さい。また、電子定款の作成のことは、行政書士にお尋ね下さい。

 定款記載時に注意すべき点ですが、一例として「公告をする方法」と書くところを「広告をする方法」と誤って記載してしまうようなことがあります。単なる変換間違いなのですが、公告と広告では全く意味が違います。極まれに公証役場をそのまま通ってしまうこともありますが、この場合、後の訂正が面倒です。記載ミスがないかどうか充分にチェックするようにしましょう。

定款を作るときの注意事項をもう一つだけ書いておきます。
 それは、許認可の必要な事業を行う場合です。許認可を県や国に申請するときにはほぼ間違いなく定款を提出しなければなりません。このとき事業目的をチェックされます。
 許可の必要な事業をする場合、許可を出す官公署が指定する目的の書き方をしておかないと、後で面倒なことになります。

 介護事業を例に挙げると、介護事業にはいくつもの業種がありますが、定款にその事業者が行おうとする業種が書かれてあるか、書かれてあったとして、その書き方も行政庁が指定する書き方をしているかがチェックされます。

 私がこれまでに携わった例でも、会社の設立は自分でされて、許可申請だけを当事務所に依頼される例がいくつかありますが、クライアント様はそこに気づいていない場合が多いのです。
 許可申請のために、会社の定款を見せていただくと、指定された方法で書かれていないため、定款の変更(事業目的の変更登記)をしないといけないことがあります。
 当然、定款上の事業目的を変更するには、変更登記が必要になり、登録免許税がまた新たにかかってしまいます。

 許認可の必要な事業を行う場合、定款作成前に、必ず関係行政庁に文言の確認をした上で作成するようにしましょう。

 更にもう一つアドバイスしますと、「斉藤」さんと「齋藤」さん、「渡辺」さんと「渡邉」さん等のように、読み方は同じでも漢字が異なる場合です。定款の認証時には印鑑証明書に記載の通りであるかどうかチェックされますが、登記申請の際には特に申し出のない場合、これらはそれぞれ同一のものとして処理されます。

 つまり、定款では「齋藤」と書かれているのに、登記申請の際、普段使っているからという理由で「斉藤」と登記書類に書くと、登記所では申し出がなければ、「斉藤」として処理されます。

 こうなると、同一人物なのに「2つの名前」が存在することになるのが分かりますね?
 この状態で官公署に許可申請をすると、「齋藤」さんと「斉藤」さんでは名前(漢字)が異なるので同一人物とはみなされないとされることがあります。正しい(正式な)名前で再度申請するように求められることになり、手続が面倒になります。

 これでは何のために自分で会社設立作業をしたのか、意味がなくなってしまいますよね。費用を安くあげるために自分でしたのに、結局逆に高くついた。そんなことにならないように、ご自身で会社設立をする場合、特に許認可が係わってくる場合には、定款の書き方には充分に注意をしましょう。

 ご依頼の場合、定款の作成は当事務所で行います。定款の作り方には法則があります。それに従い、当事務所で肉付けを行いますので、初めて会社を設立する方も安心です。

 また、当事務所では電子定款の仕組みを導入していますから、通常必要な印紙税(4万円)が不要となりますので、コスト面でも経済的です。


定款の認証

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 作成した定款は公証人の認証を受けなければその効力は生じません。公証人が事務を執るところのことを公証役場と言います。電子定款の場合、まず作成した定款は公証人のチェックを受け、その後法務省のオンラインに乗せます。その後、法務省から指定の公証人宛に送られ、認証を受けるという流れになります。電子定款の作成・認証のことは、行政書士にお尋ね下さい。

 ご自身で定款の認証を受けるときには、電子定款を利用することはできないでしょうから、電子定款導入以前に行われていた紙ベース定款による認証作業をして頂くことになります。

 紙ベース定款による認証を受ける場合、公証人役場へは次のものを持参します。

定款 3通
発起人全員の印鑑証明書 各1通
委任状(公証人役場に出頭しない発起人全員)
収入印紙(4万円)
認証手数料5万円
謄本発行手数料約2000円
出頭する発起人の印鑑

 誰が認証に行くのかによって持参するものが異なりますので、正確には出頭前に公証役場にお尋ね下さい。
 当事務所が行う電子定款の場合、上記4.の「収入印紙代4万円」が不要となり、お得です。電子定款による会社設立は当事務所までお問い合せ下さい。

 定款の認証は当事務所で責任を持って行います。認証のためにお客様が公証役場へ出頭する必要はありません。


資本金の払い込み

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 定款の認証を受けた後、出資の履行、つまり資本金の払い込みを行います。資本金は出資者が日常使っている銀行などの通帳に資本金を振り込む形式で行います。振込が終わりましたら、その通帳のコピーを取って、後日登記申請書に添付します。

資本金の払い込みについての留意点
定款の認証を受けた後に
 定款作成日付以降であればいいのですが、基本的には定款の認証を受けた後に資本金の払い込み行うという流れになります。

払い込み先・方法
 あなたが普段使っている金融機関の口座で大丈夫です。
資本金払込のために新しく口座を作る必要はありません。普段使っている銀行などの口座に、資本金を払い込みます。郵便局が民営化され、「ゆうちょ銀行」となったことにより、現座このゆうちょ銀行も資本金払込金融機関として認められております。

 払込の方法ですが、「振込」による方法で行って下さい。自分の口座であっても振込にして下さい。振込人の名前が通帳に記載されるようにしていただくことになります。払込が終わった通帳をコピーして登記申請時に添付することになりますが、このとき、入金された金額が誰からの入金であるかを明らかにします。
 払込金相当額以上の金額が既に通帳に記載されていたとしても、改めて自分宛に振込をすると言うことです。

資本金の払い込み方法は、以下の要領で行って下さい。

1.定款認証後に個人の通帳に振込をする
2.全員分の払い込みが完了したら、通帳記帳をする
3.通帳のコピーをとる

コピーの取り方は、
a.通帳の表紙部分を1枚コピーする
b.表紙をめくり、銀行名・支店名などが書かれた面をコピーする
c.払込人・金額の印字されている面をコピーする
これを後日、払込証明書(登記申請書類の一部)に添付します。

この資本金の払込作業はお客様ご自身で行っていただく必要があります。当事務所はこの作業を代行いたしません。


登記書類の作成

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 ここまで、一通りの作業が完了したら、後は登記申請書を始めとする書類を作成します。

登記申請の際に必要な書類(発起設立・現物出資なし)
1.定款
2.登記申請書(含「登録免許税納付用台紙」)
3.設立時取締役選任及び本店所在地決議書
4.設立時代表取締役を選定したことを証する書面
5.設立時取締役の就任承諾書
6.設立時代表取締役の就任承諾書
7.印鑑証明書
8.払込があったことの証明書
9.資本金の額の計上に関する設立時代表取締役の証明書
10.OCR用紙・登記用紙と同一の用紙
11.印鑑届書


登記申請→登記完了

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 登記書類への押印が完了したら、登記申請です。この登記が完了すると会社が成立することになります。

 管轄の法務局へ行き、15万円の収入印紙(登録免許税)を購入します。その印紙を、登記申請書の末尾ページ(白紙部分)に貼って登記申請窓口へ提出します。この収入印紙には割り印はしないでください。

 もちろん、提出してすぐに登記が完了する訳ではありません。登記官のチェックを受ける必要がありますが、これにかかる日数は、法務局によってばらつきがあります。2・3日で終わるところもあれば、1週間程度かかるところもあります。詳細は管轄法務局へお尋ね下さい。

 登記の完了日が1週間後であっても、会社の成立日は原則として登記を申請した日です。

 登記が完了して、初めて登記事項証明書や会社の印鑑証明書を取得することができます。特に登記事項証明書は官公署への届出などのために必要となりますので、数通取得しておきましょう。